願いを叶えるために覚えておきたい「初詣の正しい作法」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

願いを叶えるために覚えておきたい「初詣の正しい作法」

新年の参拝は正しい作法で行いたいもの。初詣の由来や参拝前に行う手水の作法も覚えておこう!

 

初詣は祈願だけでなく、
感謝の気持ちも伝えたい

 日本は神仏混淆の国なので、初詣も神社とお寺、どちらに行ってもよい。ただし神社とお寺は異なるので、それぞれの作法に従ってお参りしよう。

 昔は大みそかの夜に、除夜詣(じょやもうで)といって、一家の戸主が氏神さまにこもるという風習があった。そして元旦の朝になると元旦詣(がんじつもうで)をした。このように二つに分かれていたのであるが、今はその区別が曖昧である。恐らく、現在の初詣の風習は元旦詣から起こったものと思われる。

 新年を迎えると、月、日、年をはじめ、世の中のすべてのものが新しくなる。これが元旦である。だから初詣では、新年を迎えられたことに感謝し、「今年も変わりなく、よろしくお願いします」と、神様に祈願するのがよい。
 関西では、元旦の「恵方詣(えほうもうで)」が盛んである。これは江戸時代から見られ、その年の方角の良い恵方にある神社やお寺にお参りすることである。恵方は毎年異なるので、お参りする神社やお寺も異なる。
 また、七福神めぐりも古くからの風習で、基本的に松の内に行う。七福神は神社にもお寺にもあり、ご利益もさまざまあって楽しくお参りできる。

 

オススメ記事

三橋 健

みつはし たけし

神道学者

1939年石川県生まれ。國學院大學文学部文学科卒業。同大学院文学研究科博士課程単位取得。神道学博士。長年、國學院大學および同大学院の教授を務め、2010年3月に定年退職。現在、日本の神道文化研究会を主宰。『神社の由来がわかる小事典』(PHP新書)など多数執筆。


この著者の記事一覧